毎月分配型投資信託の落とし穴
グローバル ソブリン オープン(通称:グロソブ)を筆頭に、毎月分配型の投資信託が売れているそうですね~
毎月定期的に分配金を受け取れるという「お得感&安心感」で大人気なのですが、毎月分配型の投資信託って本当にお得な投信なのでしょうか?
と、考えてみると意外なところに落とし穴が・・・
分配金は貴方のお金?
現在、グローバル・ソブリン・オープンの分配金は年率にして5%以上で推移しています。
(基準価格7800円、1万口あたりの分配金が40円)
一見すると非常にお得な感じがするのですが、もうちょっと考えてみましょう。
毎月分配型投資信託とは、収益の決算を1ヶ月ごとに行い、その度に分配金(配当金)を出す投資信託のことです。
つまり、貴方が貰っている分配金は投資したお金を1ヶ月間運用してでた利益。。。ならいいのですが、実はそう単純ではありません。
実はこの手の毎月分配型投資信託では、運用が巧くいかず予定された分配金に満たなかった場合、自らの資産を切り崩して分配金を払っていることがあるのです。
銀行の利子のような感覚だと、預けたお金はそのままに毎月高い利息が貰えるように思ってしまいますが、実際は元本を切り崩しているだけなんてこともありえる上、投資信託では毎日「信託報酬」がかかりますから、自分のお金を切り崩しながら余分な手数料を払っているなんていう恐ろしいことに(怖)
毎月分配型ってどうなの?
そんな、毎月分配型投資信託ですが、メリットもあります。
たとえばある程度の資産がある高齢者の方が、資産運用をしながらその資産を少しずつ取り崩して生活していく場面です。
こういった状況なら「資産は切り崩すもの」という前提ですから、手元にある資産を有利に運用しつつ毎月安定的に分配金をくれる投資信託には少々の魅力があります。
しかし。。。
これから資産運用をしてお金を増やしていきたいという方にはお奨めできません。
せっかく生み出した運用益を分配金として払ってしまっては複利による資産運用が出来ません。
「複利の効果」で説明したように、資産運用では生み出した利益を更に投資して複利の効果を得ることで想像以上の資産を構築することが可能なのです。
毎月分配型投資信託では、そもそもこの複利の効果を捨ててしまっているため、長期運用によるメリットを享受することが出来ません。
※
ちなみに分配金を再投資できるタイプもありますが、分配金には20%の税金が掛かるので再投資する額が20%少なくなってしまいます。どうせ再投資するなら受け取らずに内部留保して全額再投資してくれる投資信託の方が有利なので選択する意味がありませんね・・・
毎月の分配金振り込みで一見お得に見える「毎月分配型の投資信託」ですが、こういった落とし穴があるので購入の際には自分がどんな風に資産を運用したいのかよく考えてから購入された方がいいと思います~
コメント (1) | トラックバック (0)
最近のいろんな毎月分配型ファンドを見ていると、
基準価額が7000円になろうが、6000円になろうが、
がんがん毎月50円とか40円の分配をしていたりします。
正直、そんなことしていたら、いつか完全にタコ足のタコの方が0になっちゃうと思えてきます。
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